なかなか終わりの見えないこのヒーリングミュージックシリーズ。
いつまで続くのかと不安になりながら、めげずに続けております。
読んでくれてる人、いるんかいな?
さて今回のアルバムは、またまた出ましたスーフィーダンス。
前回の「ヒーリングミュージック3 el-HADRA the Mystik Dance」より、さらに濃厚なスーフィーダンス曲です。
曲目リスト
1ダンシング・ダーヴィッシュ
2遙かなる黙示
3キャラバン~恍惚の巡礼者~
4アッラーフ
5歓喜の園
トータル45分
使用楽器は、バイオリン、ウドゥ、ネイ、ハープ、タブラ。
初めて聞く名前がいくつかありますよね。ちょっと調べてみました。
ウドゥ:陶器製の壺の側面に穴を開けた楽器。穴を掌で塞いだり開けたりして出す低音と、壺の表面を指先で叩いて出る陶器の高い響きを組み合わせて演奏する。イランの上級ウドゥはダブルになっていて、壺の口は皮貼り。
|
一般的なウドゥ |
|
皮張りのダブルウドゥ |
ネイ:ペルシャ語で「ネイ」とは、もともと水辺に植生する葦をさすが、同時に葦から作られた縦笛を意味する。イランで「笛」とよばれるものは、殆どが葦から作られている。
タブラは「ヒーリングミュージック3 el-HADRA the Mystik Dance」で説明済み。
さて、解説書にスーフィズムについての詳しい説明があるので、ちょっと要約してみますね。
スーフィズムとは、8世紀頃に発祥したイスラム神秘主義の実践活動のことで、その実践者をスーフィと呼ぶ。数あるスーフィの瞑想法の中で、最も有名なのが旋回舞踏(ダーヴィッシュ・ダンス)である。両腕を大きく広げ、左掌を下に向けて大地からのエネルギーを取り入れ、右掌は上に向けて天のエネルギーを受けながら、くるくると旋回する。これを繰り返すと、強烈に意識が変容し、無我の境地に至り、恍惚状態の中で神と融合する。
また、ズィクルと呼ばれる不断の称名による瞑想法もある。一人静かに座って「アッラーフ(神よ)」と唱え続けるうちに、やがて言葉がひとりでにやってきて、空っぽの器になった自分を通り抜けていくようになる。ズィクルをやめても、神聖な言葉の余韻が無になった心に響き続ける。「私」が無くなって、神がやってくるのだ。(マントラ瞑想は空海の虚空蔵求聞持法でおなじみ。奇しくも、空海も8世紀から9世紀の人)
このような修業の末、超能力を授かったり奇跡を起こしたりする者も出現した。しかし、それがエスカレートして、呪術化の傾向を帯びるようになったせいで、スーフィーの実践活動は禁止されることになる。
そんなことで、現在、宗教的にスーフィズムを実践しているスーフィーは公にはいないわけです。というか、スーフィー自体いないんでしょうか? 観光地などで見られるスーフィーダンス、ダーヴィッシュ・ダンスは、完璧にショーのようです。
ただ、スーフィズムの本質である自我消滅・宇宙との一体化は、全世界の人々が求めてやまない永遠のテーマでもあり、そこに至る実績のあるスーフィーダンスは、各種セラピーや瞑想法に取り入れられているとのことです。
セイキムレイキの無限ダンスも、ある意味、このダンスからヒントを得たようなワークではないかと思います。全然、旋回しませんけどね(笑)。
まあ、そういうことで、深く知れば知るほど、このアルバムは興味深いです。
(ちなみに、自我消滅・宇宙との一体化に関する私自身の体験はこちらの記事で)
「臨死体験とハイヤーセルフ」
http://d.hatena.ne.jp/tarotsakurako/20121111/p1
最後になりましたが、曲の内容を少し紹介しておきます。
「1ダンシング・ダーヴィッシュ」と「3キャラバン~恍惚の巡礼者~」は旋回舞踏用の曲です。タブラ(太鼓)のビートが効いたテンポのいい曲なので、静かな瞑想には向きません。残りの3曲は、オリエンタルムード満点の瞑想向きな曲です。
ミュージシャンのシルス(サンギット・シルス)さんのCDは他にも何枚か出ているので、興味ありましたらアマゾンで探してみてください。視聴できるものもあります。どんな曲なのか、聴いてみるだけでも楽しいです。
※関連過去記事
ヒーリングミュージック9 遙聲 グレゴリオ聖歌と天台聲明
http://inoxsakurako.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html
...................................................
きらり メニュー
http://inoxsakurako.blogspot.jp/p/blog-page_628.html
...................................................